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SMC静岡マウンテンクラブ

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トップページ > 2018年 山行記録 > 8月 西穂高岳独標・ピラミッドピーク

2018年 8月  第226回山行記録


 

西穂高岳独標・ピラミッドピーク                                       行程図はこちら     


                                                         

実施日:平成30年8月18日(土)~19日(日)  天候:晴
参加者:18名 男性:11名 女性:7名
 担当リーダー:大石  サブリーダー:寺尾  レポート:大石
 



 静岡マウンテンクラブの8月の山行は、北アルプス西穂高岳への1泊2日

の山行である。西穂高岳と言っても山頂(2909m)までは行かず、独標

(2701m)、そして行ける人はピラミッドピーク(2750m)を目指す。

 西穂高岳はアプローチにロープウェイが使え日帰りで登ることができる

ので、穂高連峰の中では入門コースと言われている。入門コースと言って

も独標から先は厳しい岩稜歩きが続く。
<1日目>
 朝6:55静岡駅南口を21人乗りバスで出発、総勢18名である。今年は7

月から猛暑が続き、日本国内の最高気温も更新された。台風発生も多く、

お盆前から不順な天候が続いていたが、運よくこの土日は天気予報が良く

大展望が期待される。バスは清水ICから東名、新東名へと進む。予報ど

おり天気は快晴で、富士山がよく見える。国道52号線を経て六郷ICから

高速に入ると、左に甲斐駒ヶ岳、右に八ヶ岳が見えテンションが上がる。

諏訪湖辺りでは目的地の槍穂高連峰も眺められ、ますますテンションが上

がる。
 新穂高ロープウェイ「しらかば平駅」に12:10に到着、ここは標高1308

mで2つのロープウェイの中継地となっている。予定どおり12:45発のロー

プウェイに乗る。2階建てロープウェイは乗客でいっぱい、7分間で「西穂

高口駅」(2156m)に到着、駅舎の屋上の展望台に上がる。正面に笠ヶ岳

が、右手に槍穂高が見える。穂高の山頂部は雲がかかっていた。
 13:25「西穂高口駅」を出発、今日宿泊する西穂山荘を目指す。標高差

約200mの登りである。西穂山荘までは簡単に行けると思っていたが、一度

下って登り返すので、意外と急登が続く。
 14:48西穂山荘に到着した。予定よりちょっと早い。山荘前の広場は人

でいっぱい。宿泊受付を済ませ指定された部屋に向かう。18名で1部屋と

いうことで、部屋に入ると10畳の部屋にふとんが18人分並んでいた。お盆

直後の土日でいい天気なら混むのはしょうがないと納得する。他パーティ

と相部屋にならなかったのは良かった。
夕食は17:50でそれまで時間があるので、皆でレストルームで生ビール等

を飲んだ。登山後の至福の時間だ。夕食にはハンバーグ、コロッケ等がで

て美味しかった。食後、20:00前には就寝した。


 
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           西穂山荘をバックに。            
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山荘の夕食どき。
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笠ヶ岳を望む
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乗鞍岳と焼岳
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丸山山頂(2462m)で。
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                         独標(2701m)で                        
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ピラミッドピーク、西穂、奥穂
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ピラミッドピーク(2740m)で
 
阿部IMG_0238
独標北面
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もうすぐ西穂山荘まで下山。
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ピラミッドピークトと独標
 
  <2日目>
 4時頃には皆起き出した。寝返りもままならぬ窮屈な寝床で、熟睡はで
きなかったと思われるが、皆元気そうである。夜中に星を見に行ったメン
バーもいたようである。身支度をし、ピラミッドピーク組は朝食としても
らった弁当を食べる。今回の山行では各自の希望に基づき独標組とピラミ
ッドピーク組に分けた。最終的に独標組は2名、ピラミッドピーク組16名
となった。
 ピラミッドピーク組は5:18に西穂山荘を出発、快晴である。ピストン
なので荷物は軽い。大きな岩がゴロゴロした急坂を登るとハイマツ帯に
入る。ここで振り返ると絶景が広がっていた。彼方まで広がる雲海の中、
山体を赤く染めた焼岳、乗鞍岳が浮かんでいる。雲海の向こうには白山
が望める。メンバー皆感激する。進むにつれて前方に目指す独標とピラ
ミッドピークが聳えている。左手は笠ヶ岳が大きな山容を見せている。
 5:40丸山(2462m)に到着、360度の絶景を楽しむ。丸山から急坂
を登る。独標、ピラミッドピークは徐々に大きくなり、ピーク上にいる
登山者も確認できる。独標手前のピークの岩場を慎重に下り、独標直下
に出た。ここからが独標への最後の登りである。岩稜をよじ登っていく。
 6:50、16名のメンバー全員独標に到着、それほど広くない山頂は登山
者でいっぱいだ。皆で記念写真を撮る。独標からは前面にピラミッドピー
ク、西穂高、奥穂高そして前穂高が圧倒的な迫力で眺められる。東方は
八ヶ岳、富士山、南アルプスが見える。16名の内5名がここまでで満足
ということで、残り11名でピラミッドピークを目指すことになった。
 ピラミッドピークは文字どおり三角にそそりたつピークで独標との標
高差は50m程度だが、独標から先は岩稜のアップダウンが連続する。
高度感は半端ない。西穂高を1峰として、ピラミッドピークは8峰、独標
は11峰となるそうだ。
 岩稜を慎重に進み、7:23ピラミッドピークに到着した。ハイタッチで
登頂を喜ぶ。天気は快晴が続いており、360度の展望だ。前方は穂高連
峰が聳え、振り返ると、先程登った独標が遥か下に見える。もっと下に
は上高地が見おろせる。
 ピラミッドピークで20分程休憩し下山開始、岩場は登りより下りが難
しい。ゆっくり下り独標を8:20に、丸山を9:10に通過した。大勢の登山
者とすれ違った。中には小さい子もいた。西穂山荘へ9:35に到着、7人の
メンバーが迎えてくれた。
 西穂山荘を10:00に出発し「西穂高口駅」へ11:18に到着、全員無事に
下山できてよかった。
 今回登った西穂独標は、50年前松本深志高校の学校登山で、雷による
遭難で多数の死傷者が出た場所である。それで、雷については非常に心配
していたが、今回素晴らしい晴天に恵まれ安全に登山できた。天の神様に
感謝したい。
 西穂高口駅を予定より1時間早い11:45発のロープウェイに乗車した。
ロープウェイからは槍ヶ岳が良く見えた。「しらかば平駅」でバスに乗り
換え静岡に向かう。途中、「ひがくの湯」で入湯・食事をし、「風穴の里」
で地場産品のお土産を買い、静岡駅南口へ19:10に到着した。
 予定より1時間近く早く、順調に登山できたことについてメンバーの皆さ
んに感謝します。天候に恵まれ、素晴らしい山行となりました。 (S.O)