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2011 10月 山行記録 -その1


 魚沼駒ヶ岳・八海山  越後の二山と錦秋の奥只見、越後路を行く
              
  実施日:平成23年10月14日(金)・15日(土)・16日(日)   天候:雨、曇り
  参加者:19名  男性:13 名 女性:6名

  
 北越の魚沼は豪雪の地として知られ、江戸時代後期、当地出身の鈴木牧之は雪に始まり雪に終わる豪雪地帯の人々の暮らしを、「北越雪譜」に克明にしるしている。書中に「私の住む魚沼郡は東南の陰地で、巻機山、苗場山、八海山、牛が岳、金城山、駒が岳などの山々が聳えている。そのほか他国の人の知らぬ山が波濤のように連なり、谷間には無数の川が流れ、陰気充満していて、自ずから雪が多い」と記し、越後三山として、日本百名山の一つとしても人気の高い駒ケ岳や八海山が遠い昔から人々に知られているのが伺われる。今回は雪の来る前、束の間の錦秋時に越後の二つの名山を3日間掛けて踏破しようとの目論みである。それも朝出発し奥只見の山の宿と、大湯温泉のホテル泊りのゆったりとした豪華版。 
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 14日(金) くもり後雨 南の海上には新たに台風が発生したようだ、天気が気になる中、セイシンのバスは8時に静岡を出発。東名御殿場I/C、須走から中央道、大月、八王子から首都圏中央、関越自動車道へと乗り継ぎ、長い関越トンネルを通って小出I/Cへと順調に進む。今宵の宿銀山平の湖山荘への道は山あり、渓谷あり長い曲がりくねったトンネルと入り組んで複雑だ。車窓からは色付き始めた山や林が小雨に煙って長けゆく秋を感じさせる。15:00湖山荘着。銀山平国定公園内の宿は黄色に染まったブナ林と大きなログハウスに囲まれ、傍らに只見川の支流が滔々と流れ豊かな自然の佇まい。早速に温泉手形を携え最寄りの公営浴場「白銀の湯」へ。広い浴場は貸切り、内湯に露天風呂にとゆっくりとつかり、長旅の疲れを洗い流す。夕食までにはかなりの時間、待てずに何時しか宴会となる。道中に仕込んだ当地の銘酒八海山が美味い。あれこれの地酒がつきたころ、Tさんから赤ワインの差し入れ、またまた盛り上がる。S-賢兄からは「白ワイン」。芳醇なワインの香りを期待して飲み干すと、ただの水、しかしこれが何とも美味い。飲みすぎを心配してワインのボトルに冷たい只見の岩清水を詰めたのだ。以降「白ワイン」といえば水を意味することになる。白ワインで落ち着きの出てきた頃には夕飯の膳が整う。山海の珍味ならぬ山川の珍味がずらり。イワナの塩焼きが美味い、食べ残しの骨柄は早速「骨酒」に、これが又美味い。一杯が二杯へと何の抵抗も無い。食事の締めは、名物の銀山そば、手打ちの舌触りが秀逸。酔い覚ましに宿の温泉に浸かり早々に床に入る。明日は4時半の出発。朝飯は弁当だ。 
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湖山荘周辺の紅葉
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母屋の前のロッジ

 15日(土)雨 3時起床。小雨ながら風が強い。気乗り薄ながら仕度を始めていると、今日の行動を皆に諮りたいと、早朝ミーテイングの召集。あれやこれで賛成多数、登山は諦めて近在での観光に切り替えを決定。出発の7時半まで温泉につかり、寝直す。気持ちの良い宿の若い夫婦に見送られて出発。昨日より紅葉の色が濃いと誰かの声。あれだけ飲んだのだから赤くにもなるさと、早速駄洒落が飛ぶ。8:00 銀山平船着場。9:00 外輪船フアンタジアにて奥只見湖遊覧。真っ赤な外輪が湖面を打ち、ゆっくりと進む。周囲はまさに錦秋、小雨に濡れた周囲の山々、入り組んだ入江、湖面に張り出した朱色の大木、岸壁を這う潅木の色付き、時雨れる紅葉の景観に深い旅情を感ずる。にわかカメラマンが盛んにシャッターを切っている。9:40 展望台船着場。土産店を冷やかして、名産コシヒカリの刈り入れも済んだ豊かに広がる田園風景を望みながら次なる観光へ。11:00永林寺着。本寺は日本のミケランジェロと言われる江戸時代の石川雲蝶の作品で有名なのだそうだ。観覧は団体割引で200円。住職が法話を聞かせると言うので聞いた。信越地震で大分痛めつけられたようだが、住職は中々の商売上手。雲蝶の彫刻やら家康の孫の位牌を安置する寺などとして名を売り、見物の観光客も多い。住職はマスコミでもご活躍。何しろ現世ご利益が売り物のようで法話も綾小路もどきで面白い。ご本尊前に唐獅子の彫刻があり、賭け事にご利益があるとして、博徒のお参りが盛んであった。刺青に唐獅子が多いのはこれが発祥とか。老後の健康の為、廊下は帽子を被ってお帰り下さいと。これで「老化防止」。 12:30 西福寺着。この寺には開祖をお祭りする開山堂があり、藁葺きのその佇まいは禅寺に相応しい風情を漂わせている。寺には永林寺と同じく雲蝶の作品がある。天井の大彫刻、欄間の透かし彫り、仁王像の一刀彫、襖絵と大作だが落ち着いた雰囲気のなかに安政の華やかさを伝えている。先のお寺より穏やかな気持ちで拝観できた。
13:50 三国街道塩沢宿の町並みを見学。黒い柱と白壁の美しい町並みに心が和む。鈴木牧之資料館があった。15:40 大湯温泉 ホテル湯元着。夕食はバイキング、飲み放題、食べ放題。いつもは始まる一杯は止め、温泉に浸って体調を調える。洗い場で背中が黒く毛に覆われた客がせっせと洗っている。洗い場は一杯で混んでいるのに、何故かその人の周りが空いている。幸いとタオルをぶら下げて横に座ろうと良く見れば、毛むくじゃらに見えたのは湯煙の所為で、実は背中一杯の刺青であった。どうりで周りが空いている訳だ。何となく近寄りがたく、他の洗い場が空くのを待つ仕儀となりました。夕食は1時間半の制限付きながら、食べ放題、飲み放題。週末で結構な混みよう。席取りが一仕事。料理を手早く盛って、ビールにお酒と先ずは乾杯、盛り上がる。中にはキャパシテイを超えて運び込み 往生の人もいる。バイキングは自己制御が難しい。制限時間までに鱈腹食べて、飲んでお開きとなる。明日の予報は雨だが午前中には上がるそうだ。20:00には就寝。夜半に目覚めると激しい降りだ。又観光かと思いつつもいつしか眠りに落ちた。
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外輪船ファンタジアで奥只見周遊
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全山紅葉
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これでもかと錦の衣
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綺麗に整備された町並み
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西福寺前にて

 

16日(日)雨のち曇り 雨がかなり降っている。ドンドンと扉を叩く音。どうする?先ずは集まろうか?と会長。折り返して予定通りに出発とお触れが廻る。このホテルは朝食弁当のサービスが無い。行動食を頬張って雨具を着けて完全武装でバスに乗る6:00.支配人一人が見送ってくれる。7:00八海山ロープウエイ山麓駅。始発の8:00まで入念に身支度。ロープウエイは中高年の登山客で満員。雪の無いスキー場はガスに煙り折角の景色も湿りがちだ。8:07山頂駅着。雨は上がったが雨具はつけたまま。健脚組と鈍脚組に分けて登山開始、先行のグループは出来たら八ツ峰の鎖場まで行ってみたいと意気込む。

8:20.鈍脚8名何故か静かに歩き出す。丸太の階段を登り暫くして八海山遥拝所。お山は見えないが、紅葉は今が盛りだろう、曇り空ながら艶やかだ。大勢の登山客がいたが我々がラストのようだ。泥濘の登山路には木道が敷かれてあるが、滑りそうで歩き難い。紅葉のトンネルを行く。林が切れると雲間に越後平野が見渡せる。黄葉だ、朱色は少ないので目立つ。ヤマハゼか真っ赤に染まった葉の向うに草紅葉が風に揺れその先に魚沼の山々が黒々と連なっている。汚れを厭わず狭い急坂を両手にすがって登りきると女人堂 9:20。早いペースだ。先頭を歩いた会長の様子がおかしい。「腹の調子が悪いのでここで様子を見たい、先に行ってくれ」。同じルートを戻ることになるので、残して7人で歩き出す。急坂が続く、他の登山客との出会いも増え、追いついたり、抜かれたりと、登り続ける。太陽は顔を出さないが木々の黄葉は素晴らしい。ハシゴ、鎖場、岩場、林と続く。長い岩場を何本かの鎖に頼って登りきるとそこが薬師岳山頂だった。10:15 ガスで見通しが悪い。健脚組が居るではないか。状況が悪いのでこの先は止めたとの事。カメラが電池切れ、Tさんに記念のショットをお願いする。先発組に続いて下山。我々は良いタイミングで下山を始めたようだ。長い岩場を降りきると、何と大勢の登山客で大混雑、大渋滞。この人達が登りきるには大分時間が掛かるだろう。その渋滞の最後尾に会長が並んでいる。頂上はこのすぐ先だが、時間的には無理だろう、皆と一緒に下ることになる。女人堂 11:00。山頂駅 12:15。山麓駅 12:30。予定より大分早い、リーダーはボーナスとして予定には無かった温泉行きを決断。序にコンビニもと欲望には際限が無い。六日町温泉「日章館」にて一時間の入浴。さっぱりとしたところでコンビニに直行、仕込みを済ませて、バスは六日町I/Cより関越道に入る。S-賢弟は今回の山行はちょっと消化不良気味だなどと呟きながら飲りはじめる。登れなかった駒ガ岳に未練を残して銘酒「八海山」がふんだんに出回り、ボルテージが揚がる。かまぼこに漬物、干物、乾き物、おでんとツマミも豪華だ。事故で渋滞に巻き込まれるが気にしない、話題が弾んで笑い転げるようだ。Sさんのご機嫌が良い、前のシートで大缶のビールを一人であおっているNさんに後の席に移るよう盛んに声を掛けている。Nさんが後ろに移ると更に盛り上がる。話は盛り上がるがネタは下がる一方で危険極まりない。見かねて会長はザイルを持って後部に移り俄かに「ロープワーク」の講習会。「そこ、その穴に入れて、締めて、駄目、駄目、もっと~」ロープの結びの講義も聴きようによっては危ない。大笑い爆笑が続く。何時しか渋滞をやり過ごす、嵐山 17:00。前方に懐かしや富士山が見え出し、バスは中央道を一目散。18:00談合坂SAにて夕食。御殿場より東名高速、清水には2030と予想より大分早い到着となる。お蔭様で今回も全員無事に帰着。いろいろな状況の中でリーダーの適切な判断とリードに感謝、有難うございました。皆さん、お世話になりました。 「s」

 
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     八海山女人堂前
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    麓から望む八海山 奥左のピークが薬師岳
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          下山後にパチり
 以下余分な事ながら

1. ガツンと枝に頭を嫌というほどぶつけた。前を行くMさん、言ったでしょう頭注意!と。聞えなかった。わざと小さな声で言ったMさんの性格が悪いのか? 老化が進んで耳が遠くなったのか、未だに疑問は解けない。

2. 永林寺は現世ご利益、特に賭け事に滅法効き目があるそうだ。ご本尊前の焼香台の線香の灰を舐めるのが一番の効き目。早速 S-賢弟がたっぷりと舐めたのだそうだ。この人はこの歳になって何に賭けようとしているのかな。一度聞いてみたいと思っている。

3. 今回の山行の出発日、1014日は44回目の結婚記念日。妻に言われるまで気がつかなかった。あわてて前日にお祝いの会食。お互いに今までの思いを紙に書いて、見せ合った。「耐え偲び 尽くしつくして 44年」と妻。「愚痴小言 言われ続けて 半世紀」と私。妻の心が何時までも穏やかでありますように。

4. 100名山の「魚沼駒ケ岳」を雨のために止めたのは何とも心残りだ。Sさんではないが消化不良気味。

その所為か、バスでの移動が長かったりして、いつもより酒量が進んだ。そこで駄句一句。

「ほどほどに 飲めば百薬 秋の酒」 健康に留意、口にはチャックして捲土重来を期したい。

5. 女人堂でリタイヤの会長は、用を足したらすっきりとしたらしい。コンビニで仕入れた牛乳500mlを一気にあおったのが原因のようだが、昨夜の食べ放題は・・・?「おい!書くなよ!」と圧力が掛かる。何人も真実を知る権利は法の下で平等だ。「ペンは剣よりも強し」

6. 八海山、中ノ岳、駒ケ岳は越後では名山中の名山。日本山岳史での著名な先達の辞世に「三山を土産に持って死での旅」とあるそうだ。あの程度、八海山のさわりだけではとてもあの世にはいけない。

もっと憎まれて長生きしなくちゃあ。

7. 初日の宿、銀山平の湖山荘は素晴らしい宿であった。この地は自然が豊富で、中でも猿、狐、熊、鹿、鳥、魚、昆虫と動物相があつい。この時期には「カメムシ」の襲来が激しいとのっけに注意され、ガムテープを渡された。この虫、夏の間は山に居て、この時期冬篭りのため里に下りて来る。はじめは何のことやらと思っていたが、すぐにその凄さを思い知らされた。どんなに締め切っても戸の隙間から室内に入ってくるのだ、それも尋常の数ではない。床や壁が黒くなるのだ。渡されたガムテープで退治するのだが、テープに何匹も張り付き、採っても取っても限がない。その中に頭にたかるは顔に触れるは、口をあけて寝込めば口にも入りそうだと。一晩中苦しめられることとなった。 以上